外壁リフォーム工事の費用相場は?

リフォームの中でも高額になりがちな「外壁」。だからこそ、事前に情報を得て業者に依頼しましょう。この記事では外壁のリフォームを考えるタイミングや、リフォーム工法、費用相場などを解説していきます。
外壁リフォームが必要な劣化状態とは?
外壁の耐久年数はおよそ30~40年といわれます。「壁が崩れるまではそのままで」という方もいらっしゃるかと思いますが、お住いの環境や周辺の影響によって劣化が早まることもあります。大切なのは家を守っている壁を「メンテナンスする」ことです。以下では見た目で簡易的にわかる劣化の判断基準を記載していきます。
見た目で分かる劣化のチェック方法
・チョーキング
外壁を触って手に粉が付く現象です。放置すると雨水などが浸食しやすくなり、外壁が腐食する恐れがあるので、気が付いた際は業者に相談してみると良いでしょう。
・シーリング(又はコーキング)
サイディングにはシーリング材と呼ばれる樹脂性のゴムが使われます。コーキングやシールとも呼ばれ、サイディングが熱や乾燥で収縮したり、地震で動いたりした時にコーキング材も追従して負荷を受け止めてくれます。また建物の目地からの雨水の浸入を防ぐ役割も持ちます。このシーリングに亀裂や剥離が発生していると劣化のサインになります。
・クラック
外壁のひび割れをクラックと呼びます。このひび割れが0.3mm以下の場合を「ヘアークラック」と呼び、それ以上のひび割れを「構造クラック」と呼びます。ヘアークラックの場合、すぐに問題になることは稀ですが、構造クラックの場合は雨水が下地に浸食してしまう可能性が高くなります。また、根本的な原因として建物自体に「変形」「ゆがみ」が発生している場合がありますので、そんな時はすぐに業者に相談しましょう。
・カビ、苔、色あせ
外壁の色が変わっている場合、劣化の恐れがあります。原因はカビが生えている場合もあれば単なる色あせのこともあります。緊急性はそこまで高くありませんが、放置していると浸水の原因になってきますので、早めに対処した方が良いでしょう。
・浮きや反り
サイディングが熱を持つと、釘抜けが発生することがあり反ってしまいます。そのほか、サイディング自体の防水性が落ちたり、コーキングが劣化していたりすると反ってくることがあります。軽度、重度によってリフォームの対応方法も変わってきますので、業者に相談しましょう。
見えない部分の注意点
見た目は問題がなくても、外壁内部の防水機能や断熱性能が低下しているケースがあります。見た目上わかりにくいので心配な場合は定期的に信頼が出来る業者に相談してもらうのが良いでしょう。チェックポイントは下記の点です。
- 結露が頻繁に発生する
- 壁が湿っている
- 室内が極端に寒い、または暑い
これらの兆候がある場合、外壁又は断熱材に何らかの劣化が発生していることが考えられますので、一度業者に相談してみましょう。
築年数から判断する
外壁リフォームのタイミングは、建物の築年数からある程度予測できます。また、壁材の耐用年数でも予測できますが、ほとんどの場合耐久年数は20年~40年になるので、10年を目安に定期点検した方が良いでしょう。
築年数10年未満の場合
ほとんどの場合リフォームの必要性はありませんが、万が一上記の劣化があった場合相談を検討しましょう。通常定期的な清掃などのメンテナンスを行っていれば問題は発生しづらいです。
築年数10年~20年の場合
外壁に何かしらの劣化が見え始めるころです。一度業者に問題が無いか確認してもらった方が良いかもしれません。特に窯業サイディング壁の継目に使うシーリング目地の割れ・剥がれがチェックポイントです。
築年数20年~30年の場合
何かしらの劣化があると思っていた方が良いかもしれません。上で述べたように見た目でわかる劣化であればご自身で判断できると思いますが、見た目ではわからない部分が劣化している可能性もありますので、業者に相談し状況を説明したうえで判断してもらうのが良いでしょう。特に壁材表面のチョーキングやひび割れに注目しましょう。
築年数30年以上
30年以上点検やリフォームをしていない場合、早急に点検してもらった方が良いでしょう。その時は塗装でどうにかなることもありますが、基本的に外壁の張替も必要になる事を念頭に置きましょう。
生活環境から判断する
一般的には築年数でおおよそのリフォーム時期を予測できますが、ご自宅の周辺環境によってもその時期は前後します。
日当たりが強い場所
紫外線により塗膜が劣化し、色あせやチョーキング現象(白い粉が付着する現象)が進行しやすくなるため、通常より劣化が早くなると思っておいた方が良いでしょう。
日当たりが弱い場所
北側の外壁などは日当たりが悪く、湿気がこもりやすいためカビや苔が付着する可能性が高いです。劣化が早まることが考えられますので、注意しましょう。
雨や雪が多い地域
当然のことながら雨や雪が多い地域ではコーキングに負荷がかかりやすいため劣化が早まります。
海沿いの地域
塩害により外壁材の劣化が進行しやすくなる可能性が高いです。防さび処理や塩害対策の塗装で、早めのメンテナンスを行うのが良いです。
国道沿いや樹木が多い場所の近く
国道や大きな道路、交通量が多い道路沿いの場合、排気ガスの影響で外壁の劣化が早まる恐れがあります。また、樹木が多い場所の近くだと落ち葉や苔が外壁に付着して劣化を早める可能性がるので注意が必要です。
外壁のリフォーム方法と費用相場
外壁リフォームは主に3種類に分けられます。
塗装
現在の外壁の上に新たな塗料を塗る方法になります。
費用相場
- シリコン塗料:60~120万円程度
- フッ素塗料: 80~150万円程度
メリット
- 比較的安価
デメリット
- 7~15年ごとに塗装が必要で長い目で見ると高単価になる可能性がある
重ね張り(カバー工法)
現在の外壁の上に新たな外壁を張る方法になります。
費用相場
150~250万円程度
メリット
- 既存外壁の撤去費用分安価になる
- 建物内部への浸水や、すきま風を防ぐ
- 家の寿命が延びる
デメリット
- 耐震性が下がる恐れがある
- 下地のメンテナンスが出来ない
張り替え
外壁を新たな外壁材に交換する方法になります。
費用相場
200~350万円程度
メリット
- 耐震性をそのまま維持できる
- 下地のメンテナンスも出来る
- 耐震補強をすることが出来る
- 家の寿命が延びる
デメリット
- 工期が長くなる
- 高額になりやすい
費用に関しては上記の他、足場代、高圧洗浄代、その他補修費用が掛かる可能性があり50万円前後の追加費用がかかることを想定しておきましょう。
見積もりを取る際のチェックポイント
外壁のリフォームは高額になるため、何社かの見積もりを取ったうえで依頼する方が多いでしょう。見積もりを見るときのチェックポイントや注意点を記載します。
- 内訳が詳細かどうか
- 追加費用の発生条件が明記されているか
- 保証内容やアフターサービスが含まれているか
見積もりだけではなく、塗料や外壁材の説明もきちんとしてくれるかも重要なポイントになりますので、気にしながら業者チェックしてみてくださいね。
まとめ
外壁リフォームは、塗装足場が必要になるため塗装でも100万円~、張替の場合は250万円を超えることも珍しくありません。短期間で繰り返しリフォームする場所ではありませんが、いずれにしろ高額になりますし、家の寿命を考える上でも重要な場所になりますので、予め色々知ったうえで業者に相談してみましょう。弊社では、お得にリフォームする情報も提供しておりますので、リフォームをお考えの際は一度お問合せください。