2か所目の洗面台設置で利便性アップ!コンパクト洗面台設置の注意点とポイントを解説

「広いスペースはないけれど、もう一つ洗面台が欲しい」「玄関に手洗いスペースを設けたい」「2階の寝室近くに小さな洗面台があれば便利なのに…」こんな思いをお持ちの方、コンパクトタイプの洗面台の設置を考えてみませんか?限られたスペースを有効活用し、利便性とデザイン性を両立させるこの選択は、日々の暮らしに大きな変化をもたらすでしょう。
しかし、コンパクトだからこそ、その設置には細やかな配慮が必要です。今回は、2か所目の洗面台としてコンパクトタイプを選ぶ際のメリットやポイントを中心に解説していきます
なぜ今、コンパクト洗面台が選ばれるのか?その隠れたメリット
まずは、2か所目にコンパクト洗面台を設置することで得られるメリットをみていきましょう。
省スペースでの設置
これが最大のメリットではないでしょうか。廊下のデッドスペース、階段下、クローゼットの一部、2階のホールなど、これまで活用しきれていなかった空間に設置できます。メインの洗面所を拡張する費用や手間をかけずに、水回りの利便性を高められます。
家族の動線とストレスの軽減
朝の忙しい時間帯にメインの洗面台が混み合っていても、もう一つのコンパクト洗面台があれば、サッと顔を洗ったり、歯を磨いたりできます。特に、子供部屋が集まる2階に設置すれば、子供たちの身支度がスムーズになり、親子のストレス軽減にも繋がるかもしれません。
衛生意識の向上と感染症対策
玄関近くに設置すれば、帰宅してすぐに手洗い・うがいができるため、外からのウイルスや菌の持ち込みを防ぐのに非常に効果的です。来客時もメインの洗面所を通さずに手洗いができるため、衛生的でプライバシーも守られます。
空間のアクセントとデザイン性
コンパクトな洗面台は、デザイン性の高いものが豊富にあります。インテリアの一部として空間に溶け込ませたり、あえて個性的なデザインを選んでアクセントにしたりと、自由な発想でコーディネートを楽しめます。
水回りの分散リスクヘッジ
万が一、メインの洗面台が故障したり、大規模災害で使えなくなったりした場合でも、もう一つのコンパクト洗面台があれば、最低限の水利用が可能です。
2か所目のコンパクト洗面台設置に向けてステップと注意点
いざリフォームを検討する際に、どのような点に注意し、どのようなプロセスで進めれば良いのでしょうか。ここでは、具体的なステップと注意点を詳しく解説します。
設置場所の綿密な検討と現地調査
スペースが限られているからこそ、設置場所の選定は極めて重要です。ご自身で行うのは難しいこともありますので、業者に相談する際のポイントとして抑えてみてください。
既存の給排水管・電気配線の確認
屋根は建物の一番上に乗っているだけではありません。地震の際には、建物全体と一体となって揺れる必要があります。そのためには、屋根の骨組みである小屋組と、建物の壁や柱をしっかりと金物などで緊結することが重要です。
耐震金物の設置
・給水
既存の給水管から分岐できる場所が理想的でしょう。特に、トイレやキッチン、浴室の近くであれば、比較的工事が容易で費用も抑えられます。水圧が十分かどうかも確認が必要です。
・排水
排水勾配を確保できるか、既存の排水経路にスムーズに接続できるかが重要です。コンパクト洗面台の場合、小口径の排水管で対応できることもありますが、勾配が取れない場合は、排水ポンプを使用する「ポンプアップ式」の採用も検討します。これは別途費用がかかり、定期的なメンテナンスが必要になる場合もありますので業者に確認しましょう。
・電気配線
照明や簡単な家電(電動歯ブラシ充電など)を利用するために、コンセントの設置が必要です。コンパクトな空間でも、ミラーライトなどを付ける場合は電気工事が発生します。
・スペースの確保と寸法
洗面台本体のサイズだけでなく、人が立って作業するスペース、引き出しや扉を開けるスペース(もし収納がある場合)、タオル掛けなどのアクセサリーを設置するスペースも考慮しましょう。奥行きが短い「省スペースタイプ」や、幅が狭い「スリムタイプ」の洗面台を選べば、廊下や狭い場所にも設置しやすくなります。設置したい場所にメジャーを当てて、ご自身でも具体的なサイズ感を把握しておくと良いでしょう。
・換気対策
コンパクトな空間でも、洗面台は湿気がこもりやすい場所です。カビや結露を防ぐために、窓があれば理想的ですが、難しい場合は小型の換気扇の設置を必ず検討してください。業者からのアドバイスもあると思いますが、ご自身でも覚えておきましょう。
・構造的な制約
壁や床の内部に柱や梁、電気配線などが通っている場合、希望の位置に設置できないことがあります。業者による壁や床の開口を伴う現地調査を行ってもらい、構造的な問題がないか確認しましょう。
コンパクト洗面台のタイプと機能の選択
コンパクトタイプだからといって、機能やデザインを諦める必要はありません。
サイズと奥行き
幅20cm~60cm程度、奥行き20cm~40cm程度のコンパクト洗面台が豊富に揃っています。設置場所の寸法に合わせ、最適なサイズを選びましょう。
ボウルの形状と深さ
手洗いがメインなら浅型・小型ボウル
水はねに注意が必要ですが、省スペースでスッキリ見えます。
少し顔を洗いたいなら深型・広口ボウル
コンパクトながらも使い勝手を優先するならこちら。
素材
陶器、人工大理石、ホーローなど。お手入れのしやすさやデザインで選びます。
水栓金具の種類
壁出し水栓(壁付き水栓)
カウンター上がスッキリし、水栓周りの掃除がしやすいのが特徴です。コンパクトな空間に最適です。
単水栓
お湯が不要で、手洗いのみが目的であれば、単水栓(水のみが出るタイプ)を選べば費用を抑えられます。
タッチレス水栓
衛生的で節水効果も期待できます。
収納の有無とタイプ
収納なし(オープンタイプ)
最も省スペースで、デザイン性を重視するならこちら。
ミニキャビネット付き
最低限の石鹸やタオルを収納できるタイプ。隠す収納で空間をスッキリ見せられます。
ミラーキャビネット
鏡の裏に収納スペースがあるタイプで、小物などを収納できます。
壁埋め込み収納
空間を有効活用できますが、設置には壁の構造を確認する必要があります。
デザイン
シンプルなものから、木目調やタイル貼り風で温かみのあるもの、洗練されたホテルライクなデザインまで様々です。周囲のインテリアや、設置場所の雰囲気に合わせて選びましょう。
内装デザインと周辺環境のトータルコーディネート
コンパクトな空間だからこそ、内装のデザインがより重要になります。空間全体で統一感を持たせ、狭さを感じさせない工夫を凝らしましょう。
壁材・床材
壁
アクセントクロスで空間に奥行きを持たせたり、水はねが気になる部分には、耐水性・耐久性のあるキッチンパネルやタイルを貼ると良いでしょう。
床
水に強く、お手入れが簡単なクッションフロアやフロアタイルがおすすめです。滑りにくい素材を選ぶことも大切です。
照明計画
明るい照明は、狭い空間を広く見せる効果があります。
ミラーライト
顔を明るく照らし、身支度をしやすいようにします。
ダウンライト
空間全体をスッキリと明るく照らします。
間接照明
必要であれば、夜間利用時や雰囲気作りのために検討しても良いでしょう。
ミラーの選び方
空間を広く見せるフレームレスミラーや、収納を兼ねたミラーキャビネットはコンパクト洗面台と相性抜群です。
その他アクセサリー
タオル掛け、ソープディスペンサー、ゴミ箱なども、洗面台のデザインや空間の雰囲気に合わせて選び、統一感を持たせることで、完成度が格段に上がります。
信頼できるリフォーム業者の選定と綿密な打ち合わせ
水回りのリフォームは専門性が高いため、業者選びは非常に重要です。特にコンパクト洗面台の場合、限られたスペースでの配管や電気工事の技術が求められます。
実績と経験
コンパクト洗面台や水回りのリフォーム実績が豊富な業者を選びましょう。狭い場所での施工経験が豊富な業者であれば、予期せぬ問題にも柔軟に対応してくれる可能性が高いです。
資格と保証
水道工事、電気工事などの必要な資格を持っているか、工事後の保証はどうかを必ず確認しましょう。
見積もりの透明性
複数の業者から相見積もりを取り、内訳が明確か、追加費用の発生リスクはどうかなどを比較検討しましょう。安さだけで選ばないことが大切です。
コミュニケーション
担当者との相性も重要です。疑問や要望を伝えやすく、丁寧に説明してくれる業者を選びましょう。現地調査の際に、設置場所のメリット・デメリットを具体的に説明してくれるかどうかも、判断基準になります。
アフターサービス
工事後のトラブル発生時の対応や、定期点検などのアフターサービスについても確認しておきましょう。
費用と工期の目安
コンパクト洗面台設置にかかる費用と工期は、設置場所、洗面台のグレード、給排水工事の規模などによって大きく変動します。
費用
コンパクト洗面台本体
3万円~15万円程度。
給排水工事
既存の配管からの分岐であれば10万円~20万円程度。新規引き込みやポンプアップ式の場合はさらに高額になる傾向があります(20万円~50万円以上)。
電気工事
コンセント増設、照明取り付けなどで数万円。
内装工事
壁や床の仕上げ材の変更(数万円~10万円程度)。
撤去・処分費用
既存の構造物などを撤去する場合。
その他
養生費、諸経費など。
総額
目安としては、配管状況が良ければ20万円~50万円程度が一般的ですが、新規配管工事が大規模な場合や、ポンプアップ式を採用する場合は、50万円~100万円以上かかることもあります。
工期
シンプルな工事であれば1日~2日で完了することもありますが、配管工事や内装工事が伴う場合は2日~1週間程度かかることもあります。具体的な費用と工期は、必ず現地調査と詳細な見積もりを依頼して確認しましょう。
まとめ
2か所目のコンパクト洗面台設置は、限られたスペースでも利便性を高め、日々の生活を劇的に快適にするための賢い選択です。朝の混雑緩和、衛生意識の向上、来客へのおもてなし、そして何よりご家族の生活の質向上に大きく貢献するでしょう。今回ご紹介した詳細なポイントを参考に、ご自身のライフスタイルやニーズに合った最適なコンパクト洗面台を実現し、スマートで豊かな暮らしを手に入れてくださいね。もしリフォームに関して疑問や不安があれば、お気軽にご相談ください。