あなたの家に最適な屋根材は?種類と特徴を比較

ご自宅の屋根について考えたことはありますか?普段はあまり意識しないかもしれませんが、屋根は私たちの大切な住まいを雨風や紫外線から守ってくれる重要な場所!
今回は、そんな屋根に使われる様々な屋根材の種類と、それぞれの特徴、メリット・デメリットを解説していきたいと思います。「そろそろ屋根のリフォームを考えている」「新築でどんな屋根にしようか迷っている」という方は是非参考にしてみてくださいね。
代表的な屋根材の種類と特徴
屋根材には様々な種類があり、それぞれに個性があります。代表的なものをいくつか見ていきましょう。
スレート屋根(コロニアルなど)
セメントに繊維質を混ぜて薄い板状に成形した屋根材で、軽量で比較的安価なため、積雪地、寒冷地を除く日本の住宅で最も普及しています。
メリット
・価格が比較的安いため、初期費用を抑えられる
・軽量なため、建物への負担が少ない
・デザインやカラーが豊富で、様々な住宅に合わせやすい
デメリット
・耐久性が他の屋根材に比べて低い傾向があり、定期的な塗装メンテナンスが必要
・割れやすいため、強風や飛来物には注意が必要
・アスベストを含有する製品(2004年以前製造)は、撤去費用が高くなる
瓦屋根
粘土を高温で焼き上げて作られた屋根材で、日本瓦(和瓦)と洋瓦があり、それぞれ独特の風合いを持っています。
メリット
・耐久性が非常に高い
・断熱性、遮音性に優れる。
・耐火性が高いため、火災に強い
・メンテナンスの手間が比較的少ない
デメリット
・価格が他の屋根材に比べて高い
・重量があるため、建物への負担が大きい
・地震の際には、重さで建物が揺れやすくなる可能性がある
金属屋根(ガルバリウム鋼板、トタンなど)
金属板を成形した屋根材で、ガルバリウム鋼板は、サビに強く、近年人気が高まっています。トタンは比較的安価ですが、サビやすいというデメリットがあります。
メリット
・軽量なため、建物への負担が少なく、耐震性に優れる
・耐久性が高く、メンテナンスの手間も比較的少ない(特にガルバリウム鋼板)
・施工性が高く、工期が短い傾向にある
・デザインもスタイリッシュなものが増えている
デメリット
・断熱性や遮音性は他の屋根材に比べて低い場合がある
・雨音が響きやすい場合がある
・初期費用はスレート屋根より高くなる場合がある
・トタンはサビやすく、定期的なメンテナンスが必要
アスファルトシングル
フェルト状の基材にアスファルトを浸透させ、表面に砂粒などを吹き付けたシート状の屋根材で、複雑な形状の屋根にも施工しやすいのが特徴です。アメリカなどで広く使われています。
メリット
・軽量なため、建物への負担が少ない
・柔軟性があり、デザイン性が高い
・比較的安価
・遮音性、防水性に優れる
デメリット
・耐久性は他の屋根材に比べて低い傾向があり、定期的なメンテナンスが必要
・紫外線に弱く、色褪せしやすい
・強風に弱い場合がある
屋根材の比較表
スレート屋根・瓦屋根・金属屋根・アスファルトシングルを主要観点で比較します。
項目 | スレート屋根(化粧スレート) | 瓦屋根 | 金属屋根(ガルバリウム等) | アスファルトシングル |
---|---|---|---|---|
特徴 | 薄いセメント系板材。国内で普及。 | 粘土を焼成した伝統屋根材。重厚。 | 軽量金属板を加工。近年人気。 | ガラス繊維基材+アスファルト+石粒。 |
耐久年数(目安) | 約20〜30年 | 50年以上 | 約30〜40年 | 約20〜30年 |
重量(概算) | 中(約20kg/㎡) | 重(約60kg/㎡) | 軽(約5kg/㎡) | 軽(約10kg/㎡) |
耐震性 | △(標準) | ×(重量で不利) | ◎(非常に有利) | ○(軽量で有利) |
耐候性 | △ 劣化で割れ・塗装必要 | ◎ 風雨・紫外線に強い | ○ 傷・塩害に注意 | △ 強風で剥離リスク |
防火性 | ○ セメント系で可燃性低い | ◎ 不燃材 | ○ 金属は燃えない | ○ 不燃認定品あり |
断熱・遮音 | △ 薄く断熱弱め | ◎ 厚みがあり良好 | △ 熱・音を伝えやすい(下地対策要) | ○ 石粒で遮音性良 |
デザイン性 | ○ 色柄豊富で馴染む | ◎ 和洋いずれも重厚感 | ○ シャープでモダン | ○ 洋風に合う意匠 |
費用感 | 比較的安価(標準帯) | 高額(本瓦は特に高い) | 中〜やや高 | 比較的安価 |
メンテナンス | 10〜15年毎に塗装推奨 | 基本少ない(割れ差し替え程度) | 塗装・サビ対策要(環境依存) | 定期点検(剥がれ・めくれ) |
向いている住宅 | コスト重視・一般的な住宅 | 長寿命志向・和風/重厚志向 | 耐震化・軽量化・モダン外観 | 洋風デザイン・コスト重視 |
主なデメリット | 割れやすい/再塗装コスト | 重量による耐震負担/初期費高 | 雨音・断熱対策必須/傷・塩害 | 強風リスク/対応業者が少なめ |
※数値・耐用年数は一般的な目安です。気候や下地、製品グレード、施工品質で大きく変わります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?屋根材には様々な種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。ご自宅の立地条件、予算、デザインの好みなどを考慮して、最適な屋根材を選ぶことが大切です。もし、どの屋根材を選んだら良いか迷ってしまう場合は、是非ご相談くださいね。