階段撤去リフォームで広がる自由な間取り!費用や注意点をご紹介

階段撤去リフォームで広がる自由な間取り!費用や注意点をご紹介
階段の撤去は、住まいの空間を劇的に変える可能性を秘めたリフォームです。しかし、その一方で、建物の構造や安全性に大きく関わる、非常に専門的な工事でもあります。今回は、階段を撤去するリフォームについて、費用や注意点をご紹介していきます。
そもそも、階段って撤去できるの?
結論から言うと、階段の撤去は可能です。ただし、単に「階段を壊す」という簡単な話ではありません。多くの場合、撤去した後に新しい階段を別の場所に設置するか、階段があった部分を床や壁で塞いで、別の空間として活用するかのどちらかになります。どちらのケースでも、建物の構造に大きな影響を与えるため、一般的なリフォームよりも慎重な計画と専門知識が不可欠です。
階段撤去リフォームでかかる費用は?
既存階段の「撤去」にかかる費用
階段の素材(木製、鉄骨など)、形状(直線、回り階段など)、解体した資材を運び出す経路の状況によって費用は変動します。狭い場所や大型の階段ほど、費用は高くなる傾向があります。
費用相場:約10万円〜30万円
撤去後の目的別にかかる費用
新しい階段を「架け替える」場合
古くて急な階段を撤去し、安全性やデザイン性を向上させた新しい階段に架け替えるパターンです。
費用相場:約60万円〜150万円
※内訳:既存階段の撤去費用 + 新しい階段本体の費用 + 設置工事費用 + 周辺の壁や床の補修・仕上げ費用
階段の位置や方向を大幅に変更する場合は、間取りの変更や構造補強が必要となることもあり、総費用は150万円〜300万円以上になることもあります。
階段を完全に撤去し「空間として利用する」場合
使っていない2階への階段を完全に撤去して、1階のリビングを広げたい、収納スペースにしたい場合などです。
費用相場:約50万円〜200万円以上
※内訳:既存階段の撤去費用 + 開口部を塞ぐための床・壁工事費用 + 空間の仕上げ費用
このケースは住宅では非常に稀です。電気配線や水道管など、階段の壁や床を通っているライフラインの移設工事が必要になる場合は、費用がさらにかさみます。
後悔しないために!階段撤去リフォームで特に気を付けるべき4つのポイント
ポイント① 建物の構造への影響と建築基準法への適合は「最重要」
階段がある場所の壁や床は、建物を支える「耐力壁」である可能性が非常に高いです。また、階段の周囲には、上階の重さを支える柱や梁が配置されています。
耐震性への影響
構造部材を安易に撤去すると、建物の耐震性や構造安定性が損なわれ、最悪の場合、建物が傾いたり大地震で倒壊するリスクもあります。
建築士による構造計算
専門の建築士に依頼し、建物の構造を詳細に調査してもらいましょう。撤去後の安全性や補強の必要性を正確に判断することが不可欠です。
建築確認申請
階段の撤去や位置変更は建築確認申請が必要です。申請には時間と費用がかかるため、専門業者に手続きを依頼しましょう。
ポイント② 生活動線と空間の利用目的を徹底的に再検討
2階へのアクセス
2階へのアクセスが本当に不要か、もしくは別の方法で確保できるかを検討しましょう。
撤去後の空間利用計画
撤去後のスペースの活用方法を具体的に計画し、明確な目的を持つことが重要です。
ポイント③ 工事中の生活への影響と準備
通行不可期間
工事中は階段が使用できません。別の移動経路や仮住まいの検討が必要になる場合があります。
騒音・振動・粉塵
解体工事には騒音や粉塵が伴います。近隣への配慮や家具の保護、換気対策を検討しましょう。
ポイント④ 既存の設備や配線・配管との兼ね合い
ライフラインの確認
階段の壁や床に通る電気配線や給排水管などを撤去・移設する場合は追加費用が発生する場合があります。
空調・換気への影響
吹き抜けにする場合は、部屋の容積や空気の流れが変わるため、冷暖房の効き具合にも影響があります。
信頼できる「専門業者選び」が成功の鍵!
階段撤去リフォームは高度な知識と技術を要する工事です。構造計算や建築確認申請に対応でき、実績が豊富な業者に相談しましょう。複数業者から見積もりを取り、提案内容や過去の実績、担当者の知識を比較検討してください。安さだけで選ぶと後で大きな問題に発展する可能性があります。
まとめ
階段の撤去リフォームは費用が高額になりがちですが、建物の構造と安全性を最優先に考えるべきです。理想の暮らしと安全性を両立させるため、専門家の意見を仰ぎ、綿密な計画を立てて進めましょう。そうすることで、安全で快適、そして理想の間取りを実現した新しい住まいを手に入れることができます。